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「Office Live」の名称は商標権の侵害?

「Office Live」の名称は商標権の侵害--米Office Live社がMSを提訴(CNET Japan)との記事がありました。<文:Dawn Kawamoto(CNET News.com) 翻訳校正:編集部>

ソフトウェアツールの名称「Office Live」の使用に対し、Microsoft者を相手取った商標権侵害訴訟が、ロサンゼルスに本拠を置くOffice Live社によって起こされたというもので、同社は「Office Live」の商標を2002年に登録しているとの内容です。

この件については、詳細を知りませんので、見解等を述べることはここではいたしません。
ただ、一般的な感想として、「Live」という言葉は、ソフトウェア製品やサービスについての一般名称ではなく、必ずしも品質表示とまではいえないものの、広く使用される単語をそのまま、製品やサービスの商標として採用することは、必ずしも好ましいとはいえません。

このことは弁理士として、常々感じていることです。
(1)普通名称、慣用商標、商品の品質表示などは、ロゴマークなどとして商標登録できる場合はありますが、たとえ登録されたとしても、第三者が普通に表示することは可能であり、使用を独占することはできません。

商標法第26条(商標権の効力が及ばない範囲)
(前略)
2 当該指定商品若しくはこれに類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。次号において同じ。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又は当該指定商品に類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する商標

3 当該指定役務若しくはこれに類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期又は当該指定役務に類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する商標

4 当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について慣用されている商標」

※念のため、「Office Live」や「Live Search」は普通名称ではありません。

(2)他の商品やサービスでもたくさん使われる言葉のため、ブランドの知名度を上げるには通常以上の広告宣伝を必要とする、つまり最初から競合が多い。

(3)類似商標も多くあると想定されるため、商標登録をすることが難しく、特にインターネット企業のような世界的企業では各国ごとにその問題が生じうる。

(4)商品やサービスの需要者から見ても、一般的言葉はありふれていて印象が弱く、逆に覚えにくく感じられることが多い。

といったことがあげられます。

「インターネット・ブランディング 11の法則」(アル・ライズ&ローラ・ライズ著、恩蔵直人訳、東急エージェンシー発行)においても、
「一般名称の法則
 インターネット・ブランドにとって、一般的な名称は禁物である。」として、
・代表的なインターネット・サービス・プロバイダーはISP・ドットコムではなく、AOLである、
・ネット上の代表的な検索エンジンはサーチエンジン・ドットコムではなく、Yahoo!である、
・ネット上の代表的な書店はブックス・ドットコムではなく、Amazon.comである、
・ネット上の代表的なオークション・サイトはオークション・ドットコムではなく、eBAYである、
といった指摘を数多くしています。

私も仕事柄、一般的言葉の組み合わせのような商標を登録したいというお問い合わせが数多くあり、何とか権利を押さえたいという要望を受けることがあります。
しかし、それは商標登録がしにくいか、最初から困難であったり、あるいはロゴマークにするなどして権利を取得しても、権利が制限されるものであったりします。

一般的名称をネーミングとして採用することは、再考の余地が大きいと考えるものです。
「google」や「Yahoo!」、「Amazon」といった造語、あるいは「楽天」、「アスクル」などの造語を思い浮かべてみれば、はるかに印象は強く、覚えやすく、競合は少なく、商標登録されやすく、訴えられにくいかがわかると思います。

※では「商標登録ドットコム」はどうなのかという指摘を受けてしまいそうですが、元々アルファベットのドメイン名の日本での名称採用に関しては、やや異なる側面もあるようには感じています。


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